全国印刷研究会
Posted at 08/12/10
1982年Drupa展の見学に参加したメンバーが集まり、情報交換している会です。年に1回の海外研修旅行、数回の国内・工場見学会を催しています。
平成17年6月には日刊フリーペーパを発行している先を見学致しました。
北の地で日刊宅配フリーペーパーを発行されている伝書鳩には大いに触発されました。
「株式会社伝書鳩」のあゆみ
<昭和>
27年7月16日 弊社前身?大和商事創業
63年7月
6 日 5周年記念伝書鳩謝恩パーティー
63年8月19日 宅配エリア拡張美幌町(当初 7,367部)
<平成>
元年4月1日 帯広支店開設(約60,000部配布)
2年3月25日 HBC主催職場カラオケ大会参加
2年6月1日 コンピュータ導入経理事務
3年1月1日 社名変更?大和商事から?伝書鳩に変更
3年2月10日 事務所拡張(フヂサワ・ビル)
4年8月31日 帯広支店閉鎖(宅配従業員確保困難につき)
5年4月19日 テレビ番組欄挿入
6年5月12日 「電光掲示板」屋外文字放送事業スタート
北見駅舎上キャリアビジョン北見設置
7年7月1日 「電光掲示板」市内西局、8日/東局、中央局各映像タイプ増設
7年9月1日 宅配エリア拡張
8年4月1日 時車通信社と提携、国内・外のりアルタイム通信記事掲載始まる
8年5月30日
8年9月21日
20周年記念式辞「ご挨拶と御礼の言葉」
朝もやに しばれる手を こする日々
走りつづけた 夢に乾杯
この句は、伝書鳩の創業者、故藤澤和光に、20周年記念誌のなかで捧げたものですが、まさに、夢を現実のものとし、走り続けました。そして他界後の一年四ヶ月あとに、この20周年を迎えることとなりました。
本来であれば、大変、皆様にお世話になりました、創業社主が、この場所に立ち、皆様に御礼のご挨拶を、させていただきたかったことを、切に思う次第でございます。
本日は、この20年間、本当に親身になり伝書鳩を育ていただいた、広告オーナーの方々、宅配員の皆様、そしてお忙しい中、神田市長様はじめ、各界の方々のご臨席を賜り、式典に一段と花を添えていただきますこと、心より厚く御礼申し上げます。
伝書鳩の前身、株式会社大和商事に宅配事業部が誕生し、第1号は皆様のお手元にあります、B4版、1枚からのスタートでした。
海のものとも、山のものとも分からず、勝手に配られてくるチラシのようなものが、いつまで続くやら、と誰しもが思われたに違いありません。しかし、ここに、ご臨席いただきました皆様はじめ、市民の皆様の熱いエールが、年を増すごとに増え、3年、5年、10年と、温かく、時には厳しく見守り、育てていただき、ここに晴れの、成人を迎えさせていただくまでに、なりましたことは、感無量であり、感涙にむせぶところでございます。
待たれる茶の間の情報紙として、皆様に認知され、無料であっても、届いていなければ、電話代までかけての、注意やお叱りをいただけることは、まさに、企業冥利に尽きる幸せであると、社員一同、深く、深く、感謝の念でいっぱいです。
情
報の伝達手段が多様化している現在、一戸一戸と、人の足で配達をする行為は、スピードの要求される今日において、無駄な部分が多いと、思われるかもしれま
せんが、地域における、宅配員さんとの、手渡しコミュケーションは、親近感すら覚え、届けられる情報にも、心が伝わるものと信じ、伝書鳩ならではと、大切
にしているところです。
このオホーツクに生まれた伝書鳩は、 から皆様の手で温められ、育てられて参りましたことを、今一度、真摯にとらえ、今後も果敢に時代の要請に応え、挑戦して参る所存でございます。
空高く羽を広げて羽ばたく、情報の翼に、今後とも、一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
また、宅配員の皆様におかれましても、日々のご苦労に感謝申し上げ、宅配が良きライフワークとなりますことを、願って止みません。
最後になりましたが、私どもを育ててくれた、この地域の更なる発展と、私どもと、お付き合いいただいております企業の皆様、ここにご臨席賜りました方々の、益々のご繁栄を、心よりご祈念申し上げまして、式辞とさせていただきます。
平成15年6月7日
株式会社伝書鳩
代表取締役社長 藤澤利光
村松誠氏講演録
○私は父からこの事業をついだ2代目である。先代はもともと不動産業を営んでいた。不動産が売れない時は新聞チラシに広告を折込して宣伝をした。昭和27年7月に大和商事をフヂサワが吸収し宅配事業部を作った。
○不動産を造成し、建売したところ、売れないではないか。なぜ、売れないのか?一生懸命広告もした。しかし、反応がない。そこで、社員全員がB4チ
ラシを手分けして各家庭に手配りしたところ、 その土日曜日には人が大勢来てくれ、あっという間に物件は売れた。チラシの折込ではなぜ、反応がないのであ
ろうか。それは情報が行き渡っていなかったのだ。新聞は読者にしか届かない。地域の全ての人に行き渡らないと、情報の価値は生まれない。
○そこでチラシの手配りはビジネスになると踏み、週に2回、
不動産のチラシばかりを手配りしていた。ところが、いただいた方に飽きが来て、チラシの束をそのまま捨てられることが続いた。そこで何がしかの包み紙が必
要と思い立ち、チラシの外装紙「経済の伝書鳩」を発行することになった。これにはコストもかかるので広告を取るようにした。これが日刊フリーペーパー・経
済の伝書鳩の始まりである。
○昭和58年に「経済の伝書鳩」は創刊されたが、昭和62年には日刊紙として整える。毎日・全戸宅配は我々の大きな武器となってくれた。
○この事業を始めるにあたり、折り込み機を販売してもらえない事態に直面した。この機械がないと商売にならない。ところがこれは特殊用途の機械で、新聞販売店にしか需要がない。2社あるメーカーに新聞販売店からの圧力がかかったのだ。そこで、現金を懐に巻いて九州まで出かけ、名を隠して機械を購入した。
○当時、不動産の売上は年商20億円と好調で、お陰で、伝書鳩事業を持ちこたえることができた。やがて、チラシ宅配事業は地域のスポンサー企業に重宝がられ、立ち上がってくれ、北見を中心に、美幌、2市7町村を82000世帯に配れるようになった。雑誌と違い、我々の数字は公称でなく、実数の表示で、この地域での伝達力は群を抜いたものである。
○5年前にテレビ番組欄を掲載し出した。すると、新聞をほとんどとる必要がなくなって来た。若い方々には番組欄は大変重宝がられている。これが契機となり、地域にあった新聞社2社が倒産してしまった。私たちが意図して倒産に追い込んだのでない。我々は新聞とフリーペーパーとの棲み分けはできると考えている。
○
我々は新聞とは違い、報道機関ではない。隣のおじいさんの庭にきれいな花が咲いたとか、ほのぼのした情報を伝える立場で、記事を書くことは新聞社に任せれ
ばよいとの立場を取っている。「切った張った」は新聞社に任せればよいのだ。地位この新聞社はなくなったのは誠に残念ではある。5年前に、網走に支店を出して我々は進出した。地元にあった新聞社は厳しくなり倒産してしまった。
○我々の体裁はチラシがメインでチラシを端に追いやるものではない。記事とはおかずである。あくまで、ご飯は広告とのスタンスでいる。中央部に広告が載り、周辺部に記事を載せる、と言うのがフリーペーパーの真髄ではあるまいか。
○一昨年、資本金を1500万円から500万円増資した。これは社員に持ち株をさせたがためである。社員の愛社精神の発露を狙っている。昨年の伝書鳩の売上は10億円であったが、今年は12億円を狙っている。社員数は67名で、準社員(宅配員など)58名である。宅配員は20年暦の方もいて彼女たちが事業を支えてくれている。
○先代がなくなった後年、平成15年に20周年記念行事を行ったが、私は一句詠ませていただき、披露した。裸一貫で事業を立ち上げ、休む暇のない人生を送ってくれたが、この気持を詠んだ次第である。
○
最近は大手量販店の仕事がさらに入り、3?4店舗と固まって入ってくれ、大変ありがたい次第である。その一方、地元商店が大手に吸収されてどんどん消えて
ゆく。我々は細かいベースの売上で成り立って来た。ところが近年は大手量販店の売上比率が4割近くを占めるようになり、売上は伸びてくれてはいる。半面、
中味が伴ってくれない。大手量販店のボリューム出稿のメリットはあるが、利益率は低下になり、痛し痒しの面を抱えている。最近は配布エリアをさらに拡大
し、
○
○子会社の北海印刷で昨年、B2・4/4
オフ輪を導入したが、伝書鳩専用で使っている。午前中動いて、午後は止まってしまう。以前は、地元の商店などのチラシの仕事も随分、受注できたが、大手資
本系列になるとチラシは札幌で印刷され、こちらに送られてくる。その分、北海印刷の仕事は減ったが、宅配の仕事はより増えてくれている。また、配布領域の
拡大を求めてくる。宅配事業の苦しさとして、広告出稿も見られない非効率地域の配布は避けたいところであるが、大手資本はますます、配布エリアの拡大を求
めてくる。
○ことによると、紋別周辺まで含めたオホーツク圏33万人の商圏の面倒見を求められてくる可能性もある。
○サンプル品の配布ビジネスも試みたが、成果は出なかった。最近は消極的にしか取り組まない。 ?了?
全国印刷研究会研究会会則第 1条: 本会は「全国印刷研究会」と称する。
第 2条: 本会はドルッパ研修団にて志を同じくした「国際的視野から印刷経営印刷技術の向上をはかる」同志的参加者で構成され、会員相互との交流を図ることを目的とする。
第 3条: 第2条の目的を達成するため、親睦会、研究会、講演会及び工場見 学会や報告書の発行ど必要な事業 を行う。
第 4 条: 前条に掲げる事業を行う為の部会を作ることができる。
第 5 条: 本会の事務所を「東京都内」に置く。
第 6 条: 本会は印刷会社並びに印刷関連会社の経営者及び管理者により構成する。会員の資格及び加入は付則(4)による。
第 7 条: 本会は次の役員を置く。会長1名、副会長1名、幹事若干名。
第 8 条: 会長、副会長、幹事は総会で会員より選任する。
第 9 条: 会長、副会長、幹事の任期は2年とし再選を妨げない。
第10条: 総会は会長が招集し、毎会計年度終了後2カ月以内に開く。但し、会員の3分の2以上の同意があった場合は臨時総会を開くことができる
第11条: 本会に事務局をおく。事務局の規定は別に定める。
第12条: 本会の会費は通常会費月額20,000円とするが、必要に応じて事業活動のための特別会費を徴集する。
第13条: 本会の会計年度は2月1日より翌2月末日までとする。
付 則
(1)この会則に定めるもののほか、必要な事項は総会の承認をえて定める。
(2)本会則は昭和60年2月1日から施行する。
(3)本会則の改正は総会又は臨時総会において、会員の2分の1以上が出席 し、出席会員の過半数を以って決める。
(4)会員の資格は原則として印刷会社、関連会社の経営者及び管理者とする新会員の加入は会員2名以上の推選により会員過半数の承認をえて会長が決定する。但し、その時の1会員当たりの会費残高分を前納しなければならない。
(5)本会の諸事業の開催に当っては会長の要請により、その経費の全部又は一部を負担し協力するものとする。
(6)会長、副会長、幹事は名誉職とし、原則として無報酬とする。
(7)会員が本会に対し不利益な行為をなしたる場合は会長は総会の承認をえて退会の手続きを行う。退会会員の会費は返却しない。
昭和60年2月25日
会 長 瀬田 安弘
副会長 根井 實
幹 事 渡辺憲之
事務局長 五百旗頭 忠男